駄ネタの続き「ほどけるリボン、本番編」
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……とっくの昔に、心臓が早鐘の如く鳴っているルカの手を引いて
俺はゆっくりと彼女をベッドの上へ座らせた。
その、辛うじて大事な処を隠している赤いプレゼントリボンをほどく為に。
ルカの背中に腕を回して、身体を支えながら仰向けに寝かせる。
静かな部屋に、ベッドの軋みと軽い布擦れの音が細く響く。
我ながら手際よく、するりと自分の上着を脱ぎながら――彼女の細い身体に
覆いかぶさる。勿論、体重を掛け過ぎないように。
そして既に、余裕のないルカの瞳を覗き込んでやる。
「……うう……。は、恥ずかしいよぅ……」
後悔しかけてるらしい。思わず吹き出しそうになってしまった。
「ルカが自分から誘ってくれたんだろう? わざわざそんな格好までしてくれて」
「だ、だってっ……。――や、やっぱりいいっ!」
俺の下で逃げようと足掻き出すルカも可愛い。だが解放なんて当然してやらない。
押しのけようとしているルカの右手を押さえつけて、やや強引に唇を奪った。
「ぅ、んんっ……っ!」
舌先でルカのそれと軽く愛撫を交わし、お互いの中を何度も競り合う。
ルカの緊張を解すように、空の左手でつうっとリボンをまとった胸のラインを
なぞってやる。いつも反応良くびくっと身体を竦ませてくれるので、正直嬉しくて楽しい。
頃合を見計らって唇だけを解放してやると、既に蒸気した様子のルカの顔と、潤んだ瞳。
「も、もうーっ! ……お返しっ」
文句をこぼしたそうな拗ね顔に内心眩んでいると、ルカはやや大胆に唇を押し当ててきた。
自由を取り戻していた自身の両腕を俺の首に回して、背伸びをする子供のように一生懸命
唇を重ねて、吸い付けている。暫くルカの気の済むように頑張らせて、じっくり堪能する。
「……っぷ、はぁ……っ」
やがてルカが先に根負けして、熱い吐息と共にほんの少しだけ唇を離した。
目が合った瞬間を逃さずに、確認するように呟いた。
「ほどく、ぞ」
その時ルカの身体からまるで、「ぎしっ」と固まる擬音が聞こえた気さえした。
「や、あのっ……それは、待ってっ……」
「待たない」
短く言葉を放つと同時に、赤いリボンに手を掛ける。
それはまるで、待ち焦がれていたプレゼントを開く時に似た高揚―――。
庇うように結び目のリボンに掛けたルカの手を左手で掴み
右手で、ゆっくりとリボンを解いた。
しゅる、と擦れる音が鳴り、はらりと結び目がほどける。
わずかに胸の上で交差したリボンの間から、隠れていた桜色の先端が垣間見えた。
「やっ………!」
ルカがたじろぐが、悪いが今は彼女の両手首は俺の左手がしっかり押さえ込んでいる。
さしずめ「万歳」をした姿で、じたじたとルカは暴れているが、その下半身も
動きを封じているので大した抵抗にはなっていない。だからこそ、―――萌える。
………こんな事言ったらルカに涙声で罵倒されるだろうが。
するりとリボンの下へ右手を滑り込ませて、小さいふくらみの先端を優しく刺激してやる。
もう片方の先端は、舌でたっぷりと舐め撫ぜてから、吸い付いてやった。
「はぅ、あっん……っ! や、やだ放してぇ、クロアっ」
中途半端にリボンがほどけた状態のこの姿で、小さくルカが喘ぐ。
このままでもそそるんだが、そろそろ俺の「下」のほうも限界だ。
なのでルカの望みどおり、解放しようと思う。
気が付けば縦横無尽に舌が滑り過ぎてしまったのか、ルカの胸には銀糸が走り、
あちこちに赤い痕が見受けられた。麗しく屹立する両先端が、彼女の肢体の
昂揚を黙示している。
俺はルカの両手を解放して、彼女の両脚を掴んで開かせた。
ゆるくまとうリボンの隙間から、既に光るモノが漏れ出しているのが目に留まる。
「あんっ! や、やだってばっクロアっ!」
「ルカも、段々濡れやすくなって来たみたい、だな」
「やぁあっ! く、クロアのせいだも……ひぁうんっ!」
身体中を染めて腰をひねるルカにおかまいなく、俺はその秘所へ唇を埋めた。
リボンを割れ入って、中央の蕾が湛えている雫を舌ですくう。
「やぅっ、はずかっ……んんっ!」
くちゅる、ずじゅ、と音を立てながらも丹念に舐める。これからの為に備えなくては
ならないのだから、妥協は赦されない。
頃合いを見計らって、つるりと粘液にぬたったリボンを股から引き抜く。
ルカの眩しい秘部が露わになり、その香りが辺りへ舞う。
彼女が、強く息を呑む音が聴こえた。
俺だけが知っている、ルカの匂い。俺だけに身体と心を赦してくれるルカ。
くたりと、ベッドの上で霰もない姿を俺の前だけで曝してくれるルカ。
この時の、例えようもない感情は、恐らく誰にも―――愛しいルカにすらも―――
一生、伝えきれないだろう。
とめどなく溢れる自身の情欲のまま、ルカの蜜を熱心に吸い上げ、促進する。
「クロ、ア……っ」
熱っぽく、だが強く俺の名を呼ぶ彼女の声に思わず顔を上げた。
見れば、もうルカは――有り体に言ってしまえば、焦れているようだった。
唇を震わせて、瞳を潤ませて、火照る身体を寄せてすがり付いてくる。
「おね、がい……っ。もう、私っ……―――」
ルカの嘆願に応えるように、彼女の肢体を強く抱き締めると同時に、口付けを交わす。
執拗にお互いを絡ませながら、とうの昔に滾っていた自身を、魅露溢れる蕾みへ沈ませた。
ぎしり、と強くベッドが軋む。ルカの熱く艶めかしい息遣いが、耳に伝う。
「あぅうっ……は、あんっ……!」
……初めての時に比べると、俺の「形」をルカの中が覚えてきたのか、挿入させるのが些か
楽になったと思う。それでも、締め付けは気持ちいいくらいにきつくて、思わず緩みそうになる。
「っ……大丈夫、か? ルカ」
「ん、はんんっ……! へいき、だも、ん……っ、だか、らぁっ
……もっと―――あ、あぁううん!」
反動をつけて、少し強く彼女の身体を前後に振って――更なる深みへ押し入れた。
びくっん、と一瞬ルカの身体が反り返る。
そして。
そして、そこからはいつも―――言葉にならない程の、熱い激情が俺を襲う。
「その時」のルカの様子、その一瞬一瞬を、とてもとても鮮明に記憶している筈なのに、
まるでその光景は、夢でも見ていたのではないかと思うほど――幻想的だ。
そう、夢の様に幸せな時間――――。
「クロ、アっ! ……はぁ、あっ……はんんっ……! クロアっ、くろあっ……―――」
何度も何度も、俺の名前をうわ言の様に繰り返すルカの声。
何度も何度も、俺はルカの総てを愛し続けて――――
……気がつくと、ルカは俺の腕の中でぐったりとしていた。
じっとりと汗ばんだ、火照る肢体を抱き締めながら、俺はまたいささか無理させすぎたかと
自己嫌悪に陥っていた。……ほんの、少しだけだが。
何故なら、ルカが可愛いのがいけないのだから、つい過度になってしまうのも仕方ない事だ。
それにどうしてだか、ルカに「無理させ過ぎてすまない」などと身体の状態を
心配する言葉を掛けると怒られてしまうのだ。
「く、クロアが思ってるほど弱くないもんっ」とかなんとか。いやいいんだけどな、別に。
ルカのそんな虚勢も可愛いし。
まだ軽く肩を上下させているルカの顔を覗き込むと、潤んだ瞳と視線が合う。
半ば吸い寄せられるように唇を重ねて―――ぎゅ、と彼女を抱く腕に力を込めた。
ルカも、俺に絡まるように身体を押し付けてくる。心地良いぬくもり。
「……今回ばかりは、空猫に感謝しないといけないな」
ついそう洩らしてしまった俺の独り言を拾って、ルカがぼっと顔を赤くした。
「クロアのばかっ」
ルカのそんな照れ隠しが可愛くて、にこにこ見ているとぽかすか叩かれた。
「もうこんなこと、絶対ぜったいしないんだからっ」
「……『こんなこと』って、どんな事だ? ルカ」
「……っ!! クロアの、ばかぁっ!!!」
……うん、空猫には後で、丁重にお礼を言わなきゃな。
拗ねてしまったルカを精一杯優しくなだめながら、俺は今夜の
思いがけない「プレゼント」に感謝した。
駄ネタ延長戦、おしまい
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since 2008/08/15
結局短めで詳細な表現ナシだが
サイト初のクロア×ルカ本番ネタ
そのうちローカルで書き散らしてる
濃厚なのも読める形にして上げたい予定